実写映画『約束のネバーランド』(約ネバ)でレイ役を務める城桧吏さんが演技下手でひどいとの評価が目立ちます。
約ネバの実写映画を観て、レイ役の城桧吏さんの演技下手が気になって作品の鑑賞に集中できないと思った人もいるのではないでしょうか。
演技が下手に感じるのは、実はどうしようもない事情があったのです。
そこで、この記事では『約束のネバーランド』のレイ役・城桧吏さんの演技がひどいと言われてしまった事情を解説し、酷評の原因について考察します。
約ネバのレイ役の城桧吏(じょうかいり)は演技下手?
あらためて思うとカンヌ国際映画祭における最高賞であるパルムドール賞を受賞した作品「#万引き家族」に出演した名俳優にジェスチャーゲームをやってもらうのもめっちゃ贅沢だったなぁ…。
桧吏君の演技力は僕の言葉では言い表せません。
最近は歌も上手になっててスゴすぎ!#城桧吏 #スタメンKiDS pic.twitter.com/T4Ji5rRgGL— こーくん★★★ (@ko_kunm) November 4, 2019
そもそも、城桧吏(じょうかいり)さんは演技が下手なのでしょうか?
『約束のネバーランド』(約ネバ)のレイ役・城桧吏さんは、第71回カンヌ国際映画祭(2018年)最高賞”パルム・ドール賞”受賞作品の『万引き家族』に出演しました。
この作品のオーディションは監督の前で、その場で指定されたセリフを言ってみせたり、指定された状況をアドリブで演じてみせたりするもの。
世界的に名監督と名高い是枝裕和監督が演技が下手な子役を抜擢するでしょうか?
カンヌ国際映画祭は世界三大映画祭の一つ。
しかも、受賞にとどまらず映画祭の公式上映会ではスタンディングオベーションがなんと9分間も!
なので、演技の実力は世界的に栄誉ある賞のお墨付き。
当該作品が家族それぞれの心情と関係に焦点を当てているだけに、家族の一員である城桧吏さん一人だけでも演技が下手であれば、これほどの高評価は得られなかったでしょう。
『万引き家族』より後の撮影となった約ネバでは実力を発揮しきれなかっただけ、と考えるほうがよいかもしれません。
約ネバ実写版のレイ役が演技下手なのはアフレコしているから!
実写約束のネバーランド、レイの演技が素人か??ってくらい下手だけど城桧吏くんが14歳で撮影中に声変わり始まって撮影の後に全部アフレコで録り直したらしくだいぶ可哀想なんだよな。上手い方の演技は万引き家族見てください…。 pic.twitter.com/bSP9daJ105
— もつれら (@mtmtsf) April 2, 2022
結論、約ネバのレイの演技が下手な理由は一人だけアフレコをしているからです。
実写の映画でアフレコするなんて珍しいですが、一人だけ事情があってアフレコをせざるを得なかったようです。
アフレコと演技は別の能力で声優さんと俳優さんがそれぞれ別のお仕事になっている理由がよくわかりますね。
ではアフレコの結果、レイ役はどのように酷評されたのでしょうか。
残念なポイント➀:滑舌がひどい
レイ役の城桧吏くんは声の迫力は凄まじかったのですが、滑舌というかしたったらずなのがね…!これからどんどん成長していくのではと思うと活躍が楽しみですね!あと名前はよく目にしていたのですが漫画原作の実写モノで、浜辺美波さんの演技をみるのは初めてでした。#映画約ネバ
— オビ (@naxp_0x) December 23, 2020
まずは、滑舌がひどいという指摘。
どうやら”舌足らず”と言われているようです。
こちらの動画は約ネバの放映開始直後に公開された城桧吏さんへのインタビュー。
もちろんアフレコしてから少し時間は経っていますが、この時でさえ母音が”u”と”o”の音(例えば、”つ””ず””と”)の発音で舌の長さがうまく口に合っていない感じはしますね。
残念なポイント②:棒読み
約ネバ原作読んで全部わかってるはずなのにめっちゃ泣いたんだけど…笑
レイがめっちゃ幼くて棒読みで全然賢そうに見えなかったのがちょっと残念🥲🥲 pic.twitter.com/TDhsW4spud
— ぽん@取引 (@pon_otorihiki_) December 20, 2020
『万引き家族』ではアドリブでセリフを入れる場面があり、セリフを是枝監督が一度しか教えないということも…
つまり、城桧吏さんはガッツリと台本に沿って演技するというよりも、セリフの大筋を頭に入れて自分のことばとしてセリフを発したり、アドリブで演技したりするのに慣れているタイプの俳優さん。
アフレコに慣れていないと、どうしても台本を丁寧に読んでしまうのではないでしょうか。
滑舌が悪いことを気にしていたならばなおさらでしょう。
残念なポイント③:年齢差が際立って幼稚に聞こえる
約ネバの実写楽しみじゃけど
レイがちょっと…
エマ役の浜辺美波が20歳
ノーマン役の板垣李光人が18歳で
レイ役の城桧吏が14歳。
てことはエマとレイで6歳差!
画面で見てもちょっと幼い感じするし
さすがに同い年3人には見えん😭😭ちょっとそこだけ心配じゃわ( ¯⌓¯ )
— Karin. (@_smileismagic_) November 20, 2020
『約束のネバーランド』キャスト決定時は13歳だった城桧吏さん。
映画のレイの年齢設定が15歳なのを考えると、実年齢の差はそれほど大きくはありません。
しかし、欧米でいえば成長期後にあたる男子役を成長期前の男子に配役すると、幼い印象を与えるかもしれませんね。
一方で、親友エマ(15歳)役の浜辺美波さんは主演が決まった当時は19歳で6歳の年齢差。
ノーマン(15歳)役の板垣李光人さんは17歳で4歳の年齢差。
成長期前の城桧吏さんと同い年にはとても見えません。
さらに、後述する理由によりアフレコでは発声の調整がしにくい様子。
映画の感想には、アフレコの声がきつくて子供が駄々をこねているように見えるという声も…
レイは”クールで天才のキャラクター設定”なので、他のキャストとの年齢差と駄々っ子のようなアフレコとが相まって、鑑賞する側に違和感を与えたと考えてよいでしょう。
約ネバ実写版のレイのアフレコは声変わりのせい!
レイ役みんな演技下手とか棒読みとか滑舌悪いって書いてるけど、声変わりの影響で一人だけオールアフレコしてるし成長期の子は骨格が変わるし舌が大きくなるし個人差で滑舌悪くなるみたい。みんな酷すぎ!桧吏くん他の作品はすごく、演技上手なのに。#約ネバ#レイ役#城桧吏
— ねね (@03SSEXrGgGGdF0r) December 26, 2020
では、なぜ城桧吏さんはアフレコをしなければいけなかったのでしょう。
約ネバのレイ役の城桧吏さんだけがアフレコをしたのは声変わりしたからです。
実は、最初は普通に撮影を進めていたものの、撮影期間がかなり長期に渡ったため、途中で声変わりを迎えることに…
それが理由で声を後から入れたそう。
『残念なポイント➀:滑舌がひどい』と前述しましたが、男性の場合は声変わり真っ只中の時期に滑舌が悪くなる人が一定数います。
舌の筋肉の動きに異常があるわけではなく、
- 喉の充血や乾燥、声帯の急激な成長によって発声がしにくくなる
- 舌や骨格の成長で口内のそれぞれの大きさがアンバランスになり発音しにくくなる
ことが原因とされています。
撮影開始から初日舞台挨拶までに城桧吏さんの身長が10cmも伸びるくらいの成長。
ですから、滑舌の悪さは一時的なもので、現在(2022年9月26日時点)は特に滑舌の悪さが話題になっているわけではありません。
また、放映後、BSフジで放送された『映画「約束のネバーランド」公開記念スペシャル「真実のネバーランド」』では、城桧吏さんが声変わり特有のスカスカと音を立てる声でレイを演じる場面が…
そのセリフの抑揚のなさに監督から指導が入っていました。
アフレコ時には変声期は終盤だったかもしれませんが、声量の調整はまだまだ安定しない時期だったでしょう。
もちろん、慣れないアフレコが難しかったことは演技が下手に聞こえてしまった理由の一つかもしれません。
しかし、それとは別に、レイ役を演じたときだけ城桧吏さんが
- 滑舌が悪い
- (抑揚のなさから)棒読み
- (声量の微調整がきかないせいで)幼く聞こえる
と指摘されてしまったのは声変わりの特徴そのものにも原因があったと思われます。
約束のネバーランド(実写映画版)のレイ役が演技下手な理由まとめ
レイ役演技下手とか言ってる人あれアフレコやぞ声優じゃないのに声当てるの大変やで???なんも情報も知らずに叩くんじゃねぇよ未来の日本背負う俳優や
— 🍟 (@nozo_ryu0720) April 2, 2022
今回は『約束のネバーランド』(実写映画)レイ役・城桧吏さんが演技下手でひどいと評価をうける理由を考察しました。
結論として、
- 一人だけ慣れないアフレコをしていること
- 変声期特有の声量調整の不調と滑舌の悪さが影響していること
が酷評につながったと考えられます。
約ネバのレイ役・城桧吏さんは他の作品ではかなり良い演技です。
変声期前の子役のキャスティングを問題とするならば、制作側が反省すること。
なので、この作品だけで城桧吏さんの演技力を批判するのはもったいないかもしれませんね。
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